デザインのデザイン
- 2015.08.03
- 建築
デザインは日常の未知化だ、といってもわかりにくいですか?
日常レベルに建築家の洗練されたデザインが現れる瞬間というものがあります。
たとえば、四角いトイレットペーパーは従来の丸型と比べて出しにくい。
いやいや、そうではなく、必要以上に配給されないので「省資源」の機能を生む。
そしてかたちが四角だから、運搬やストックの省スペースに貢献する。
これは「デザイン」の生活というポジションからみる文明批評なのです。
たとえば、傘立てをデザインせよ、といわれたら誰もが「円筒形」ののようなモノをイメージしますね。
しかしそういう発想をまず、排除しなければはじまらないのです。
家の外壁面から15cmくらい離れたところに巾8mm、深さ5mmの溝を彫る(コンクリートの床面に)。
この溝が傘立てであり、だれも傘立てとは気付かない。
たとえば、病院内の表示看板を白い木綿の布でつくります。
これは「汚れやすいものを常に清潔に保つ」というコンセプト。
病院の姿勢、空間のやさしさと清潔さを利用者に伝えているのです。
などなど・・・。
本書はデザインについて書かれた本で、まことにすばらしい本です。
久しぶりに良書に出会えたなあ、という感じ。デザインの道程を考える上でとても参考になりました。
さりげなく伝わるデザイン
「たたずまい」とはそのような力であり、それがコミュニケーションの大きな資源となるはず。
もっと日常生活の中に「美意識」を!
大分の木造住宅
府内町家もご覧ください。
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