赤煉瓦
- 2015.11.28
- 建築
写真のような煉瓦の洋館。
大分にお住いの方なら、「ん、どこかで見たことある」と思われるかも。
大分市府内にある
「大分銀行赤煉瓦館」です。
大正初期に建てられた、「辰野式」と呼ばれる建物。
特徴的なドーム屋根や、石やレンガを纏った装飾。
イギリスから派生したクイーンアン様式を当時の建築家、辰野金吾さんが日本で応用した建築様式です。
この辰野式。
いくつかの建物は、復元や保存、整備され日本各地でみることができます。
著名な建物では、
「東京駅」
去年、平成の大改修工事を終え、免震機能を施し、見事に生まれ変わりました。
近県では、
「福岡市赤煉瓦文化館」
天神や中洲などの市街地のど真ん中にある明治後期の建物です。
駅や、銀行など、現在でも現役の建物として、僕らの生活の一部となり、
普段の風景として気にも留めないかもしれません。
しかしよくよく見ると、深い深い様式や装飾に感心してしまいます。
写真は、煉瓦と煉瓦の間(目地)を写したものですが。
すこし丸みを帯びて、ぷっくりしているのがわかりますか?
これは「覆輪目地」と呼ばれ、、
縦と横の交差部は「蛙股」と呼ばれる技法です。
東京駅改修の際には、全国より選ばれし左官職人が、工事を行ったとのこと。
普段は目にも留めない箇所かもしれませんが、このような見方をしてみるとおもしろいものです。
身近にこのような、格式高い建物が残っているのは幸運と思えます。
このように、古き建物の価値を認め、手を入れ保存していく。
工事そのものももちろん大変ですが、なにより残していくと決断することが難しいのではないでしょうか。
安易なスクラップ&ビルドを選ばなかったその決断に頭が下がります。
みなさんも近くに行くことがあれば、是非、気に留めて見てみてください。
よい目の保養になりますよ。
今あるモノを活かす
府内町家リノベーションもご覧ください。
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