愛のあふれる家の上棟式
- 2018.04.13
- 建築
先日大分市内で新たに府内町家の1棟が上棟しました。
ちょっと雨は降りましたが、虹が出る良い天気。
上棟は棟上げともいい、新築のとき柱梁などを組み立てた上に棟木を上げること、
またその儀式のことを言います。
職人さんの作業が終了した後、関係者が上棟後の家の中に集まり、上棟式を行います。
式の後のお餅まきも儀式。
元は「散餅銭の儀」という災いを祓うための儀式の中で、
餅と銭をまく事がもとになっているようです。
家を建てることは大きな厄災を招くという考えがあり、
その厄を避けるために餅や小銭をまいて他人に持って帰ってもらうという説があります。
古い時代には、家を建てるということは、(地域)の共同体による共同作業。
「家を建てる」=「富がある」ということの象徴で、
その富を地域の共同体で分け与えることで、
厄災(家を建てられない人の嫉妬も有ったと思います)を避けるために、
神饌であり保存食でもある『餅』や富の分配の形としての『小銭』をまく(分配する)ことが、
地域の共同体の中での生活を円滑におこなうための習慣だったようです。
平安時代から鎌倉時代にかけて上棟式そのものの習慣が広まり、
一般庶民も行うようになったのは江戸時代からとの事。
今回のお餅まきでは、お施主様のお知り合いやご近所の方がたくさん集まっており、
厄除けのためにお餅まきをしたというよりも、
お施主様の愛をお世話になった方々に振る舞っているような、人柄にじみ出ている温かい儀式でした。
S様、上棟おめでとうございます!
引き続き工事の進捗が楽しみです。
大分の木造住宅
府内町家もご覧ください。
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