自然素材を使うという事
- 2020.05.06
- 建築
先日、大分市のS様邸の施工現場に行くと大工さんが床板を貼っていました。
日本ハウジングでは標準仕様として杉の無垢板を加工し自然塗料を塗装したモノを使用しています。
一般的に住宅の床材として使われている建材フローリングとどう違うのかというと
建材のフローリングは薄いベニヤをボンドで何層にも重ねて表面は柄の均一なシートを貼っているもので、
自然素材の無垢板は一枚の板そのままを加工して形成している素材そのままの床材です。
この自然素材は以前にも書きましたが暮らしの中でメンテナンスが必要になってきます。
メンテナンスフリーを追及する建材とは真逆で少し手間は掛かりますが、
自然素材との暮らしの一部として楽しみながらメンテナンスをしましょうというお話でしたが
施工に関してもやはり自然素材は建材に比べると手間が掛かります。
まず、貼る前に大変なのが割付です。
貼る前に、例えば玄関框や見切りなどの基準とする場所に半端な割が入らないように割付をしていきます。
一枚板はフローリングに比べて幅が狭く一枚一枚継いでいかないといけないのと
自然素材ゆえに湿気や乾燥によりサイズが微妙に変化する為、貼っていくと建材に比べて予定した割より伸びが大きかったりします。
今回も割付に大工さんは頭を悩ませていました。
そして、素材が自然素材なのでプリント合板のように全て同じ柄では有りません。逆に同じ柄は1枚として存在しません。
白っぽい板もあれば赤身の強い板、少し節の多い板、中には使えないような黒い板や節が抜けている板も有ります。
床を貼るときに大工さんはその色のバランスや柄のバランス、使えそうにないものをハネたりと選別しながら一枚一枚貼っていきます。
毎回同じ材料でもありませんのでその時その時の材料に合わせてバランスを見ながら大工さんの判断で貼っていきます。
フローリングであれば全て同じ柄ですから手に取ったものから貼れますが
自然素材はそうはいきません。
今回は更に玄関框が斜めになっていた為に最後の貼り納めにかなり神経を使ったようです。
なかなかわかりにくいですがこういう所にも大工さんの苦労や気遣いが隠れています。
自然素材を施工するにあたっては他にも色々と大工さんの気苦労は絶えませんが
バッチリ納まった後の大工さんのドヤ顔を見ると
やはり日本ハウジングの現場を任せている大工さんはこういう仕事が好きなんだなと改めて思います。
また機会があれば、日本ハウジングならではの大工さんの手仕事をご紹介したいと思います。
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