多彩なプランを生み出す 自由自在な設計システム
元気いっぱいの笑顔が眩しい2人のお子さんとご夫婦が迎えてくださったのは、昨年1月に新居を完成されたN様ご家族。「展示場の府内町家を見て、思わずひと目惚れしたんです」と話してくださるのは奥様。ナチュラルだけどモダンすぎず、年を重ねても似合うような落ち着いた府内町家の雰囲気が、ご夫婦の理想とする我が家にぴったりのイメージだったそう。迷うことなく住まいづくりの計画は進み、お子さんたちがのびのびと育つ環境が誕生しました。
玄関を中間に、右手には生活空間となる平屋を、左手にはプライベート空間となる2階建を対置したN様邸。その生活パターンによって分けられたプランづくりは、一般の間取り方式ではなく府内町家独自のルールを持った設計システムから生まれています。基本となるのは、6mのベース(居住空間)とゲヤ(補助空間)の組み合わせ。まずはベースとゲヤを1/100の積み木に見立て、敷地の特性にあわせて並び変えていくことで、実際に敷地内のゾーニングやボリューム感を“住まう人が主役”となって立体的に把握していきます。「どこにリビングを取って、どこに寝室を置くのか。あちこちに積み木を動かしながらプランを考えるのは面白かったし、建てた後の家がイメージしやすくなりました」とご主人。自由自在な組み合わせから生まれる多彩なプランは、府内町家の大きな魅力のひとつです。
そして玄関から生活空間であるLDKへ。メインとなるのは家族みんなで広々と寛げる開放的なリビング。とくに奥様がお気に入りなのは、リビングに向かって立つ対面式キッチン。「子どもたちがどこにいても目を配れるし、明るいリビングの窓を眺めるだけでも気持ちいいんですよ」。さらにキッチンから裏手へ、扉を開けば洗濯機のある脱衣所と浴室、洗面室に繋がるコンパクトなプランは、毎日の家事をスムーズにする配置となっています。また現在はお子さんたちのプレイルームとして活躍する和室は、摩擦に強い七島藺の畳表を使用。どんなに遊んでも傷みにくい畳は子育てにもぴったりの床材です。
「これからは桧の床が色づくのかな」と楽しみにされているご夫婦。暮らすほどに愛着がわく一生の住まいを、府内町家は誇りにしています。
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天井は和紙クロス、壁は湯布珪藻土、床は桧を用いた健やかなLDK。