お客様の声voice
築150年の古民家からオシャレな屋内庭園のある住まいへ
大分県竹田市 M様邸リノベーション
外から見ると、瓦葺き屋根に白いしっくい壁が映える、重厚な日本家屋。玄関へ続く庭園風の空間に、苔むした石や灯籠が美しく配され、一見、料亭のような、落ち着いた佇まいが素敵です。
Mさん夫妻が暮らすこの住まいは、ご主人の実家の隣に立つ築150年の古民家をリノベーションしたもの。熊本大地震でもびくともしなかった頑強な造りではありますが、米屋を営んでいたため、大きな2階建ての母屋の裏には水場や土蔵が建て増しされ、すべて合わせると70坪もの広さでした。
庭側から見た外観。右手の入口を入ると、屋内庭園が広がり、玄関へと続いている。
リノベーションにあたって、この広い家から、若いお二人の暮らしにちょうどいいサイズ感をいかに作るか、ということが課題でした。増築部分は取り壊し、母屋だけを再利用することにしたものの、すべて居室にすると広さも金額も膨大になる。かといって母屋の半分を壊すと雰囲気も壊れてしまう。
そこで提案されたのが、内でも外でもない屋内庭園のような空間を作ろう、という斬新なプランでした。増築部分を壊した時に出た基礎石や庭石、古い灯籠などを生かした、ほの暗い吹き抜けの庭園を進むと、いきなり現れるのはスタイリッシュなシルバーの玄関ドア。中に入ると、日本家屋風の外観からは想像もつかない、シンプルモダンな空間が広がっています。
吹き抜けの屋内庭園を設けたおかげで、建物自体を壊すことなく、1・2階とも居住スペースは約半分に縮小。1階は古い梁を生かした吹き抜けのキッチンとダイニング、続くリビングと書斎は古民家の造りそのままの低い天井で、県産杉材の床と湯布珪藻土の壁がナチュラルな雰囲気です。2階は夫妻の寝室と客間だけのシンプルな造りに。
「日本ハウジングさんの見学会に何度か行って、華美じゃなくセンスのいい空間づくりが自分たちの価値観に合うなぁと思っていたので、最初からあまり注文を付けず、自由な提案を楽しみたかった」というMさん夫妻。取材に伺った時は、入居後まだ1カ月ほどでしたが、「広すぎず狭すぎずちょうどいいサイズ感と、天井の低さもあって、すごく落ち着けるんです」と大絶賛。造りは古くても、断熱性能は現代の基準まで高めているので、真冬の朝でも室内はさほど寒くなく、快適だそうです。
黒光りする古い梁や柱など、古民家の趣やぬくもりを随所に残しながら、今の暮らしに合う使い勝手やセンスを取り入れた住まいは、リノベーションならではの魅力に満ちています。
「ダイニングのテーブルで、ゆっくりコーヒーを飲む時間は最高。こんなにしみじみ幸せだなぁと感じることって、初めてです」という奥様の言葉に、心身ともに落ち着けるわが家を持つことの大切さを感じます。
屋内庭園には、取り壊した建物の基礎石や庭石、灯籠を配し、ベンチも置いた。ここを通って玄関へ。壁には倉庫などに使われるラフな雰囲気の木毛板を用い、古民家の中に新しさを演出。
古民家ならではの深い軒、太い梁や柱が、150年の歳月を感じさせる。
2階から開放感あふれるダイニングを見る。
ダイニングからリビング方向を見る。庭を眺めながらくつろげるハンモックは、ご主人の一番のお気に入り。
吹き抜けの天井に古い梁が映えるダイニング&キッチン。
書斎からリビング方向を見る。低い天井に整然と並んだ古い梁が美しい。奥はダイニング&キッチン。
©2018 WISE